マリー・アントワネットが伝説の幽霊に会った日~フランス王室が恐れたチュイルリー宮殿の「赤い小男」 | 謎カレンダー

マリー・アントワネットが伝説の幽霊に会った日~フランス王室が恐れたチュイルリー宮殿の「赤い小男」

8月10日
パリの王宮チュイルリー宮殿には、有名な不吉な霊の存在が知られている。れは「チュイルリーの赤い小男」として知られ、フランス王家から恐れられていた。
宮殿に住む主だった人物の「不幸の直前」に現れる奇妙な小男らしい。




 ■「チュイルリー宮殿の赤い小男」の幽霊の伝説


別名「チュイルリー宮殿の赤い男」は伝説的な人物で、フランス王の居城であったチュィルリ宮に住む人々に重大事件(しかもたいてい、不吉な事件)がおきる前に、決まって姿を現すとされている。

たとえば、アンリ4世暗殺される日の早朝に、この赤い服の男を見ていた。また、アンヌ・ドートリッシュ(ルイ14世の母)も、フロンドの乱が起こる数日前にこの男に出くわしている。

あのナポレオンもまた、チュイルリーの赤い男のことをよく口にしたと言われる。
ただし、ナポレオンの言う「チュイルリーの赤い男」は幽霊というには、実体がある存在だった。

■ナポレオンと「チュイルリーの赤い男」



1804年にフランス皇帝となり、権力の絶頂を極めたナポレオン。しかし、彼の栄光は長くは続かなかった。

それから10年後の1814年1月、ナポレオンは側近の者に、誰も訪ねてこないよう言いおくと、チュイルリー宮殿の自室に引きこもった。このとき彼は、心身ともにくたくたに疲れていた。

ところがちょうどその頃、ナポレオンのもとに1人の訪問者が訪ねてきた。誰とも話す気になれなかったナポレオンは、追い返すように命じたが、側近は、「『赤い服の男だと言ってくれればわかるはずだ』と申しておりますが……」と言った。

そのとたん、あろうことか、ナポレオンの顔は蒼白になった。

側近は、かつてないナポレオンの狼狽ぶりをみて、非常に驚いてしまった。この勇敢で頭のきれる男は、これまでいかなる事態に出会っても冷静で、慌てたことはない。
そのナポレオンを、これほど慌てさせる男とは、いったい何者であろうか。側近は、急いで赤い服の男のもとへ行き、ナポレオンの部屋へ導き入れた。


赤い服の男が招き入れられたナポレオンの部屋の中からは、訪問者の威厳ある声と、ときおりナポレオンの哀願するような声が、部屋の外まで漏れ聞こえてきたという。

「君に与えられた使命を、君は果たしていない。恐怖政治を終わらせると同時に、ヨーロッパに近代化の息吹を吹き込み、封建的な社会構造を変革するために与えられた力を、君は自分の虚栄心と権力欲のために使ってしまった。自らを“皇帝”と名乗ったときから、君の堕落は決定的なものとなったのだ。
しかし、3か月だけ猶予を与えよう。その間にそれを果たすことができないなら、私は同盟国と手を結ばなければならない!」
「お願いだ、どうか私の力を奪わないでくれ!」

しばらくして、その謎の訪問者が去っていったあと、ナポレオンは自室にこもったまま数日間、だれにも目通りを許さなかったという。

そして、この赤い服の男が訪れてからわずか3か月後、ナポレオンは手中にしていた帝国を失い、地中海の孤島エルバ島に退去することになってしまったのである。


■マリー・アントワネットとフランス革命前夜



マリー・アントワネット(写真)は1792年8月10日の朝、(いわゆる8月10日の革命といわれる事件で、武装した暴徒が大挙して宮殿を襲撃し、国王一家を拉致した事件)、廊下でこの「赤い小男」と出会っているといわれている。


■赤い小男=サン・ジェルマン伯爵?




一説によると、この赤い男は、有名な不死の人「サンジェルマン伯爵」だとも言われている。

もし、この「赤い男」がサン・ジェルマン伯爵だったのしたら、マリー・アントワネットの周辺にはサン・ジェルマン伯爵の影がたくさん見え隠れしていたことがわかる。

ルイ16世とマリー・アントワネットに対してサン・ジェルマン伯爵は「くれぐれも政治に注意を払わないと、そのうち大変なことになりますよ。」と警告をしたと言われる。
そしてフランス革命の少し前にマリー・アントワネットはサン・ジェルマン伯爵が差し出し人となっている手紙を受け取った。その手紙には「これが最後の警告です。民衆の要求を受け入れ、貴族たちを静め、ルイ16世は退位しなければなりません。」と書かれてあった。

アントワネットは当時、革命を起こそうとしている一派のいやがらせだろうと思い、そのまま手紙を破り捨ててしまったという。
革命当日の朝になって、マリー・アントワネットの前に現れた「赤い小男」は最後の警告にやってきたサン・ジェルマン伯爵だったのか?

果たして「チュイルリーの赤い小男」の正体とは?



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