坂口安吾や江戸川乱歩が絶賛する本格ミステリ ポアロもミス・マープルも登場しないノン・シリーズ『シタフォードの秘密』


■概要

1931年、アガサ・クリスティが41歳の時に刊行された作品。本書はポアロもミス・マープルも登場しないノン・シリーズものである。オカルト的な要素が強く、本書に出てくる「降霊会」は翌年に発表された『邪悪の家』(1932)にも(この場合はポアロが仕組んだものとして)出てくる。

■書籍について


「シタフォードの秘密」(原題:The Sittaford Mystery)
1931年にイギリスで初版発行。アガサ・クリスティの長編推理小説11作目。

■本の内容

雪に覆われ下界と遮断されたシタフォード村の山荘。そこに集まった隣人たちが退屈しのぎに降霊会を試みる。現われた霊魂は、はるかふもとの村に住む老大佐の殺害を予言した! 駆けつけると、大佐は撲殺されており、しかも殺害時刻は、まさに降霊会の最中だった……絶妙のトリックが冴える会心作。

■作品にまつわるトリビア

ポアロやミス・マープルものに匹敵する傑作で、坂口安吾や江戸川乱歩は本作品を絶賛している。



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