世界各地で不気味な音を収録した映像がアップされ、「アポカリプティックサウンド(終末の音)」ではないかとして話題になっている。エコーがかかった金属音のような原因不明の異音が世界中でたて続けに確認されているのだ。
この謎の音が広まった発端は2011年8月11日にアップされたウクライナ・キエフでの異音の動画からだった。新訳聖書の「ヨハネの黙示録」に記されている終末を告げる音に違いないとして「アポカリプティックサウンド」という名前が付けられている。果たしてこの音は何なのか?
発端となったキエフの謎の音
2011年8月11日にウクライナの首都、キエフの町で収録されたという謎の怪音。金属的なものの中に空気が入り込んだ感じの音だ。この動画がYoutubeにアップされたことによって世界中で「アポカリプティックサウンド」が聞こえることが確認されだした。
実はキエフだけでなく、世界各地でこの謎の怪音が響き渡っているという。ベラルーシ、フロリダ、ミシガン、ニュージャージー、ノースバーゲン、ビクトリアBC、アルクマール、メリーランド、スカンジナビアなどなど、この不気味な音こそが「apocalyptic sounds(アカポリックサウンド)」、終末を告げる音に違いないとし、一部オカルトマニアの間では話題のタネとなっているという。
では、なぜこの音が「アポカリプティックサウンド(終末音)」と言われているのか?
それは新約聖書の「ヨハネ黙示録」にある。
ヨハネ黙示録の7人の天使のラッパ
「ヨハネの黙示録」は新約聖書の最後に配置された書であり、『新約聖書』の中で唯一、未来の事柄についても語られた預言書的な性格を持つ書であるといわれている。
そのなかに、世界の終わりを迎えるその時に、7人の天使がラッパを吹くとされている箇所がある。このラッパが1回鳴るごとに天変地異が起こり、7回目のラッパが鳴った時、世界は最後の審判の時を迎えると書かれているのだ。
第一のラッパ吹き:雹や火を地上に降らし、地上の三分の一を焼き払う。
第二のラッパ吹き:海の三分の一を減らす。
第三のラッパ吹き:ニガヨモギの星を川に落とし、地上の川の三分の一を毒にする。
第四のラッパ吹き:昼の時間を三分の一に減らす。
第五のラッパ吹き:アバドンを呼び出す。
第六のラッパ吹き:ユーフラテス川の畔に繋がれている四人の御遣いを開放し、地上の
人間の三分の一を殺させる。
第七のラッパ吹き:神の支配を告げる。そしてキリスト教徒でない残りの地上の人間を滅ぼす
ため、雷や大地震を起こし、さらに大粒の雹を地上に降らす。
そのため、これらの「ラッパ」と「謎の音」をかけて、ヨハネ黙示録に書かれている「終末の音(apocalyptic sounds)」が聞こえているのではないか、といわれているのだ。
謎の音の正体とは?
「7人の天使のラッパ」説だけでなく、この音の正体については、科学的にもいろいろな説があげられている。
オーロラや放射線帯から放出される電磁ノイズと言われたり、大気中でエコーは掛からないから地下からの音だ、など科学的にも様々な推測がされている。
カナダ、サスカチュワン大学の物理学教授によると、オーロラや放射線帯から放出される電磁ノイズである可能性が高いというが、この怪音は近年世界各国で聞かれると報告が相次いでいるそうで、音の正体はまだ不明であるとのこと。
また、そのほかにも地底(地下内部)の亀裂の音説、既に、ポールシフトが始まっていて、地球自体が極移動を少しずつしている音説などが浮上しているがいずれも音の正体をつきとめてはいないとされている。
世界中で確認される「終末の音」
2011年8月14 日ベラルーシ・ホメリ
2011年8月17日ウクライナ・リヴィウ
2011年9月16日 デンマーク
2012年11月18日 イギリス
2012年1月10日アメリカ
果たしてこの音の真相は、解明される日がくるのか?