■概要
1922年、アガサ・クリスティが32歳の時に、夫である元空軍大佐アーチボルド・クリスティの勧めで2作目の構想を練り始めたクリスティがとある店でお茶を飲んでいる際に、近くのテーブルに座っていた人の話題に上っていた「ジェーン・フィッシュ」という人物の名前が発端となり本作品が誕生した。アガサ・クリスティの推理小説作品としては2作品目、第1話~3話はトミーとタペンスが登場する第一作目であり、第二次大戦後の1952年のロンドンが舞台。クリスティ初の冒険小説である。
■書籍について
「秘密機関」(原題:The Secret Adversary)
1922年にイギリスで初版発行。この後、帝国博覧会の宣伝使節となったベルチャー少佐に、財政顧問として同行を頼まれた夫と共に世界一周旅行に出発し(約一年間)、
南アフリカ、オーストラリア、ニュージーランド、ハワイ、カナダ、アメリカをめぐる。
■本の内容
青年冒険家商会を二人でつくり、お金をもうけよう─第一次大戦後、ひさかたぶりに再会した幼なじみのトミーとタペンスが、こう語り合った直後、冒険の幕は切って落された。 ふいに現れた依頼人の前で、タペンスが’ジェーン・フィン’という偽名を使うと、依頼人の顔がさっと変わったのだ。 調べてみると、この名は、大戦中のイギリスの極秘条約文書を預かって消息を絶った女性の名だった。 しかも、公表されれば政府にとって大打撃となるその文書を、地下組織の大ボスが狙っているらしい。 若き冒険家カップルのスピーディな活躍を描く「おしどり探偵」シリーズ第一弾。
■作品にまつわるトリビア
トミーとタペンスとホテルで食事中のジュリアス・P・ハーシャイマーに、ポアロシリーズに登場するジャップ警部が訪ねてくる場面がある。またアガサ・クリスティのミステリーではあまり見られないアクションシーンがある。
1928年に初版から6年で、ドイツにて映画化される。これはクリスティー作品の初映画化であり、『秘密機関』を基にした無声映画「Die Abenteuer GmbH」である。
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■アガサ・クリスティの世界一周旅行の経験が散りばめられた冒険ものの謎解き小説「茶色の服の男」
■アガサ・クリスティの謎が謎を生み、波瀾万丈に物語が展開する冒険ミステリー「「チムニーズ館の秘密」
■記述そのものにトリックを仕組んだトリックと意外な真犯人をめぐってフェアかアンフェアか大論争を巻き起こしたアガサ・クリスティの代表筆頭作「アクロイド殺し」
■国際謀略物のコレまでのアガサ・クリスティ作品とはちょっと違うポアロシリーズ4作目のサスペンス・スリラー『ビッグ4』
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■アガサ・クリスティの長編小説の中で冒険小説の要素が強いロンドン警視庁のバトル警視2作目「七つの時計」
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■坂口安吾や江戸川乱歩が絶賛する本格ミステリ ポアロもミス・マープルも登場しないノン・シリーズ『シタフォードの秘密』
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